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2017年12月29日 (金)

松田時彦著 『活断層』にみる松田さんのそつのなさと予測力、観察力

 私は関東に生まれ育ち、23歳で関西に住みようになった。関西と関東では色々異なる。例えば、関西のタケノコはおいしい。私の家にもタケノコは出たが私は渋さがきつくて食べられなかった。それは土壌の差である。
 一番の違いは私は地震の差であると思った。関東では微弱な地震は実に多発する。わたしはなぜかしらそれを感じる能力があった。
 家族は私ほどの感受性はなかった。私が地震が来たと言って、少しして横波がくると確かに来たと家族は納得した。
 関西に来て地震は殆ど感じることはなかった。私は日本の地震が変わったのかと思った。時々、出張で東京に行くと地震に遭遇し、関東と関西の地震の差を改めて認識した。
 しかし、時とともに関西でも小さな地震が発生し始めた。私は少し気持ちが悪いと感じて、石橋克彦さんの『大地動乱の時代』を読んだ。それは1994年8月に発行された。私は市販本を立ち読みした。ざっと立ち読みするのに時間はかからなかった。このころは立ち読みでほとんどの文庫本は読めた。
 私は石橋さんの本を読んで新幹線に乗ることが怖くなった。そのころ結構、東京に行く機会があった。
 事前に予定が分かるときには飛行機に変えた。特に私用はそうした。幸いに東海地震は発生していない。
 本を読んで少しして、大きな地震が起こった。阪神淡路大地震である。これは実に長かった。目が覚めて部屋を見回してそれでも地震は継続している。あまりに長いので布団に入ったらやっと地震がやんだ。
 寒かったのでTVはつけなかった。私は静岡あたりが震源地かと想像した。会社から電話があり会社に出てくれとのこと。
 TVを入れると神戸周辺とのこと。
 この時、私は、そのころ増えた関西の地震がこの前震だと感じた。つまり、注意深く観察すれば、予測する比率は上がると思わる。なお、松田さんは被害直下地震について半数は前震があったと該書で書いている。ただ、阪神淡路については結論的には予知できなかったと書いている。
 私は素人であるから何気なく、地震の回数の増加は体感で分かったが場所の特定は全くできていなかった。当時、地震雲の話題もあり、随分と空も見たがそれらしい雲を見て分かったと思う時もあった。結果としては、地震雲に関しては私は能力がないことが分かった。
 
 松田さんの本は何度か読み返した。この本より早く出された金折さんの『足元に活断層』も読んだ。
 金折さんの本は、金折さんの仮定の構築能力の高さを感じさせるものであった。金折さんはマイクロプレートの概念を構築していた。
 石橋さんもフィリピン海プレートの断裂説を提出していた。これもプレートテクトニクスからの一つの脱皮である。
 最近、色んな場所の露頭の調査に行く。断層の歴史に関して、金折さんは6000万年前に既に存在したと書いている。一方、松田さんは100万年前と書いている。しかし、松田さんの本を読むと、松田さんも断層そのものはもっと古くから存在したことをP112-114で書いている。松田さんの100万年前は現在の方向にずれ始めた年代であり、もっと古い時代は別の方向にずれていたと書いている。その例として山崎断層を挙げている。
 要すれば、断層とは実に永続的であることを金折さんも松田さんも述べている。この意味することは実に思い。
 一度大きな断層ができるとそれはずれる方向が変化しても永続する可能性があることを示している。
 松田さんは破砕帯に関して実に多様な知識がある。六甲の造成地で活断層の上に造成地を作ったら破砕帯の粘土が噴出して家を潰したこともp238に書いている。
 
 なお、カリフォルニアのサンアドレアでは同様の挙動があり、スイカ種丘という名称が現地にはあるとも書いている
 また、活断層から離れたところでも、小さな断層や割れ目に沿って、岩盤がすれることは良く観察されるとのこと(p238-240)。
また、断層のところで地震動は特異な活動をするとのこと。大地震の時、断層の両側の岩盤の動きが異なる場合もあるとのこと。
私は色んな断層の露頭に行った。根尾谷の現場も松田さんほどではないが歩いた。根尾谷の縦ずれの写真はあまりに有名なので、私は濃尾地震のずれは縦ずれと思っていた。
しかし、松田さんの文献や岡田さんの文献から横ずれが主であることも分かった。また、断層は直線的な動きと何気なく考えていたが、濃尾地震の時には実に不思議な動きをしていることが分かった。
 私は現在、断層による岩石の変化について興味がある。先人の文献を丹念に読みながら現実の岩石の破壊についてもう一段と深い観察を進めたいと考えている。
 
 

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